2017年08月10日

住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち

「住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち」
 川口マーン惠美著 講談社+α新書刊

同級生に、幼少期をヨーロッパ数か国で過ごした人がいる。
その人の話を聞いていると、ヨーロッパは色々と古い建物や多くの美術品があって、いいし、修学旅行でロンドンに行ったときは、ストリートファッションを眺めているだけで面白かったとか、よい面は確かにある。
が!!
それよりなにより、強調して言ってたことが、
「とにかく日本に比べて格段に治安が悪い!!」
だった。
その人のお父さんは、家族旅行が嫌いだったそうだ。
地続きのヨーロッパで、車に家族全員乗って、各地に旅行したそうなのだが、ホテルの駐車場で車が盗まれるので、誰か車で夜明かししなくちゃならない、女性や子供にそんなことはさせられない、というわけで、いつもお父さんが車中泊。
ヨーロッパ滞在中、せっかくだから子供に色んな体験をさせてあげたい、と、各地に出かけたが、お父さんはいつも車中泊。
どんな素敵なホテルでも、車中泊。
車の運転中も、常にキーロックしておかないと、信号待ちで停まった瞬間にドアを開けられ、強盗に襲われる。
日本人学校には、誘拐予防のため、武術を習っているという人もいたとか。
あと、水が悪いんで、髪と肌が荒れるとか。
まあ、日本で梅雨時に衣類にカビをはやして愕然としてたけどね。
ヨーロッパは乾燥してるので。

あと、ヨーロッパをバックパッカーとして旅行した人の話を聞いたこともあって、やはり治安の悪さとか、定番のイギリス料理の不味さとか、日曜は店がことごとく休みとかを嘆いていた。
イギリスに住んでる人の話で、仕事に行って帰ってきたら、空き巣に入られ、電化製品がごっそり盗まれていたとかv
警察は「盗まれたものは戻ってこないよ〜。捕まらないよ〜。こんなの日常茶飯事だよ〜」って態度v
おちおち仕事にも行けんのかとv

そんなわけで、ヨーロッパは旅行カタログの写真みたいに、綺麗、綺麗、だけな場所ではないと思っていた。
住んでみたら不満、というだけでなく、旅行でもパック旅行以外は不満があるところ。

本書を読むと、やっぱりそうなんだなあ、という感じだった。
別に日本を持ち上げようとしてるわけではなく、実際、あれこれ、ヨーロッパより日本の状況の方が優れているのだと思う。
電車で爆睡できるくらい安全で、だら〜っと過ごしている人が、やらねばならぬときは、無言でアイコンタクトで周囲と連携して、てきばき動いちゃうとか、日本だけだろうし。
なんでそんなことができるんだと外国の人に言われても、それが普通だと思ってるし。
確かに日本には集団圧力とか、ストレスはあるんだけど、ヨーロッパの道を歩くときに、いつ泥棒に遭うかと緊張しながらというのもストレスだと思うんだ。
寝て起きたら、泥棒が入って家財がなくなるかも、とかもストレスだと思うんだ。

スカートをはいていると、性的暴行を受ける危険度が上がるからと、ジーンズを履いていなきゃならない欧米に対して、日本なら好きな服を着ててもいい。
服装に関しては、ジェンダーの問題もあって、男らしい服、女らしい服を着にくいというのも、リベラルの声が大きい欧米ではあるし。
欧米の女性が日本で、ピンクのものを買いまくるのも、自国には売っていない、身につけにくいという事情があるそうだ。
日本男性がピンクを着ていると、外国人には、
「オカマか!ゲイか!」
と言われるが、日本なら、本人が好きで、似合ってるなら、ピンクを着ててもいいじゃないかで終わりだし。
欧米って、ピンクの存在意義ないんだなv

著者は日本の一敗として、スウェーデンの自然保護、多少不便な生活を強いられても自然優先、でもってなんだかそれでも人が幸せそう、というのをあげてたけど。
これもねえvv
年寄りはいいけど、若い人は「退屈で退屈で退屈で退屈で退屈で!!!!!!」というのは結構聞く。
寒くて長くて暗い冬は特に。
ヘビメタと推理小説とネットしか楽しみがないとか、足るを知ってる人はいいけど、普通の人にはきついんじゃないかなv
引きこもりの人にはいいかも。
まあ、日本の自然保護はもうちょいやれよ、と思うのは同意するんだけど。

この本は少し前に書かれたもので、イスラム教徒の移民たちが増えつつあって、これから軋轢が出そう、なあたりの頃。
今現在は、まさにその軋轢が出てて、さらに状況が悪化してるんだろうな。

結局のところ、ローロッパに住みたいかと言われると、いや、日本がいい、と思ってしまう人が多いんじゃないかな。
このタイトルは、しゃーない。
posted by ちー at 01:27| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月30日

飛べ!ダコタ

「飛べ!ダコタ 銀翼の渡り鳥」
 石坂智惠美著 東邦出版刊

終戦から数か月後、佐渡島にイギリス軍機が不時着。
複雑な思いを抱えながらも、彼らをイギリスに帰してあげるために、島民が協力する。
実際にあった話を基にしたノベライズ。
posted by ちー at 01:46| 歴史小説(和) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月26日

さようなら、ロビンソン・クルーソー

「さようなら、ロビンソン・クルーソー 八世界全短編2」
 ジョン・ヴァーリイ著 創元SF文庫刊

異星人に地球を滅ぼされたのちの人類の話、短編集第2弾。
発表順に1、2冊になっているので、後半である本書の短編はちょっと暗め。

性転換が可能なのに、まだ一般的じゃない時代の話は、現代の女性にも「わかるわー!」って感じ。
男女平等ってことで、女性も出産後普通に働く、そういう圧力がある、でも、赤ん坊の世話は母乳が出るという理由で実質女性、職場につれていくと、仕事の邪魔になったりで肩身が狭い、仕事に支障が出る、夫に「お前も赤ん坊の面倒を看ろ。ミルク育児しろ」と言うと、「赤ん坊は母乳で育てたほうがいい。僕は母乳出ないし」で他人事。
ブチ切れて、性転換する妻。
わかるわー!
出産しなくていい、母乳を与えなくていい自由。
それが性転換で手に入る未来って素敵。
出産や授乳を楽しめる女性はそれでいいんですよ。
ただ、働く上で男女平等なら、出産、育児も平等じゃなくちゃ。
働く上に、出産、育児も女性が負担するんなら、全く平等じゃない。

SFの道具を使って人を描いているので、相変わらず面白く読めた。
posted by ちー at 22:16| SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月23日

低温「ふしぎ現象」小事典

「低温「ふしぎ現象」小事典」
 低温工学・」超電導学会編 講談社ブルーバックス刊

かなり専門的な部分もあり、「???」なところもあったけど、興味深く読んだ。

地球上でもっとも低い気温を記録したのが、南極のロシア基地で、南極まで行っても、ロシア人は一番寒いところにいるのか・・・と思ったv

ああ、でも今は暑いんで、凍りたい・・・。
posted by ちー at 02:13| 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月18日

ルワンダ中央銀行総裁日記

「ルワンダ中央銀行総裁日記 増補版」
 服部正也著 中公新書刊

アフリカについて調べていたとき、紹介されていた本。
1965年から6年間、ルワンダの中央銀行総裁として赴任した日本人の記録。

独立まもなく、何もかもが混乱していて、かつてベルギーの植民地だったため、今も外国人の実質の搾取にあっているルアンダに、IMFから依頼されて中央銀行の総裁になった。
長い間、植民地として搾取されてきたため、一般の人たちはろくな教育を受けられず、「でも一応、独立国なので、ルアンダにある会社の社長はルアンダ人にしてあげるね、実権ないけど。だって能力ないじゃん。僕ら白人の、ユダヤ人の、インド人の言うことを聞いておきな」という、なんともむごい状態。
黒人は能力がなく、怠け者で、外国人が指図して導いてあげなきゃだめ、というルアンダ在住外国人たちの意見が、植民地時代と一緒vv

外国から圧力を受けた際、それを著者が、ルアンダの総裁だが自分は日本人だよ?、ということで突っぱねるのだが、
「あああ、日本人なら突っぱねられる。でも、これ、ルアンダのためになるのか??」
「いつまでも自分はルアンダにいるわけではなく、いずれルアンダ人だけで運営していくのだから、禍根を残しちゃいけなかったのか?」
とか、悩んだりする。

それにしても何年かかけて、ようやく財政を健全化させてみれば、隣国からゲリラが入り込んで、戦費で一気に財政赤字化vv
小さな国は本当に大変だvv
そもそも海がなく、直線距離でも海まで千八百キロ以上、政情不安な二か国以上を経由しないと、輸出できない輸入できない国というのは、貿易がこんなに大変なのだ、と、海に囲まれた国に生まれた幸運に感謝したくなる。
簡単にゲリラも入ってこないし。

明治以降に急発展した日本を、発展途上国はよく目標にするけど、地理的条件を考えると、どこの国も目標にできるものではないよv
天災の多さに関しては、他国よりヒドイ条件で頑張ってる日本だけど。

著者は物理的な条件で、発展をあきらめるのはよくない、人の努力で可能になるものだ、の信念で邁進するのだが、ルアンダは幸いな成功例なのかも。
働き者の農民中心に国力を上げ、アフリカの優等生となったルアンダを、誇りをもって見つめていたと思う。

著者は大正生まれ、東京帝国大の法学部を卒業、士官として終戦を迎え、東京裁判で弁護士を務めたのち、日本銀行に入行、という、ルアンダに行く前からして、波乱万丈の人生で、もうこれだけでも気骨のある人物なんだろうと思ってしまう。
この時代の男性には珍しく、妻や家族への感謝の念を率直に表しているのが好感度高い。
確かに、ろくに水道が使えない、出ても虫が混じってたり、濁ってたり、というヒドイ水道事情で、6年間、家族に大きな病気がなく過ごせたのは、奥さんの努力あってこそだと思う。
(特に、著者の前任者が病気で退職したのを思えばvv)
断水がデフォ、水道水なのに、煮沸して、ろ過して使わなきゃならないって、なんだ、それv

そして、文章のところどころに見られるユーモアにも、にやりとさせられた。
外部に一切漏らさず、著者の考えだけで作ってほしいと大統領に頼まれた、経済政策の提言を、自宅で、手書きで作ったはいいが、はて、タイプはどうしよう、銀行に持っていったらすぐに周囲に内容が知れてしまう、特に銀行職員のベルギー人には、ベルギーの利益に相反するから、ばれたらまずい、ということで、アメリカ大使館にタイプを依頼、アメリカ人タイピストはフランス語(ルアンダの公用語の一つ)がまったくわからないのだった・・・。
(フランス語は英語とアルファベットはほぼ共通、発音記号だけが違うから、タイプするだけならできるからね)

ルアンダは、この人が派遣されて幸運だったと思う。
そして、ルアンダ大統領がこの人を全面的に信頼、後押ししてくれたのも幸運だった。
彼の退任時に、大統領からの感謝の言葉で、
「ルアンダを知るために、外国人の弁でなく、ルアンダ人に直接訊き、交流してくれた」
というのがあったのだけれど、国の指導者と、外国人支援者がうまくかみ合った、幸運な例だと思う。
著者は初めて大統領に面会した時に、
「自分は技術者なので、国の方針は大統領が決め、結果を出すための技術を提供する」
と言っているのだけれど、他の外国人が、自分たちの考えで、私欲で、好き勝手して、さも、ルアンダのためにやっているんですよ、と口では言うのと違って、「主役はルアンダ人です」という態度を貫いた著者が素晴らしい。
そのせいもあってか、後に開発銀行を作る際、
「頭取は日本人がいい!日本人!」
と、ルアンダ政府に求められ、
「ええ・・・。後々のつきあいを考えると、ヨーロッパの人がよくない?」
と、腰が引ける著者は、結局押し切られたのだった。

ところで、別の本で読んだのだが、ベルギーと言えば、ヨーロッパ各国が植民地を持っていた時代に、持っていなかったので、当時のベルギー王が植民地を欲しくて欲しくて、あちこち物色して、日本を植民地にできないか検討してたらしい。
第一次大戦でドイツが負け、ドイツがアフリカに持っていた植民地をベルギーがもらえることになり、王は大喜びしたが、持ったことで満足して、「あとはよきにはからえ」と人任せにしたら、アフリカに入ったベルギー人は私欲をむさぼって、現地の人々は大変なことになってしまった。
それが、ルアンダを含む、周辺一帯の国々なのだが、そんなベルギーが無茶苦茶やらかしたルアンダを、かつて植民地にされる危機すらあった日本人が、立て直しに尽力したというのは皮肉な気がする。

そして結局は、植民地時代に作られた民族間の対立が、著者がルアンダを離れた数十年後、ルアンダ大統領暗殺、民族間虐殺事件へと発展して、結果、ルアンダは多くの難民を出し、他国の実質支配を受けることになる。
晩年になってルアンダのそういう姿を見ることになった著者は辛かったろうと思う。
特に、あれだけ支援して、本人たちも頑張った農民たちが難民になってしまったことが。

植民地支配をするなら、民族対立を煽って、混乱状態を作る。
それにまんまとのせられてしまい、現代でもなお、その呪縛が解けない。
ベルギーは、もっとこの地域に、ちゃんとした支援をすべきじゃないのか。
白人にはそれができないのだろうか。
posted by ちー at 22:59| ドキュメンタリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月09日

汝、コンピューターの夢

「汝、コンピューターの夢 八世界全短編1」
 ジョン・ヴァーリイ著 創元SF文庫刊

地球が異星人に乗っ取られ、地球にいた人類は死滅、月に移住していた5千人だけが生き延びて、太陽系の他の惑星で暮らしているという未来。
そんなとんでもない設定なのだが、その異星人の話は置いといて(vv)、月とか土星衛星とかで暮らしている、未来テクノロジーのなかで、人を描いてる感じ。
私が好きな、SF設定はあくまで道具で、描くのは人間というやつなので、短編集だけど面白かった。
いやでも、異星人は置いといていいんかvv

1974〜1976年の作なので、時代を感じさせるところがないではないが、でも人間を描いている分には古さはあまりないのかも。

あ、あっこがれの!光合成で自給自足生活は、マジうらやましい!
posted by ちー at 19:02| SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月27日

欲張りで懲りないアメリカ人

「欲張りで懲りないアメリカ人」
 有元美津世著 祥伝社刊

サブプライムローン問題は、ざっくりとわかった気になっていた。
本書はサブプライムローンを含む、アメリカのローン関連、ローンにどんどんはまり込んでいくアメリカ人の様子を、一般市民目線で書いたもの。
著者はアメリカ在住で、不動産投資、大家業をしているとか。

大家をしていると、色んな人に会うらしい。
アメリカでビジネススクールに通った時も、色んな人に会ったらしい。
何がすごいって、大学卒のアメリカ人が、−1×−1はいくつ?とかいうのがわからなかったりするらしい・・・v
ネットの相談コーナーに、「家の値段16万ドルの20パーセントが頭金だといくら?」とかいうのが書き込まれたりvv
ちなみにその返事は、
「頭金を計算できないやつが、家を買ってはイカン」
だったそうだ・・・。

そういや以前、ドイツに住んでた友人が一時帰国して一緒にお茶した時、当時は外税の店がまだあって、割り勘を暗算して自分の分を出したら、「あああ、これだ、これ!日本人はすごい〜〜〜v」と身もだえされたことがあった。
一般のドイツ人は、消費税の暗算(掛け算)はおろか、おつりの暗算(引き算)すら、できないらしい・・・v
「ドイツ人は賢いと思われているが、全然そんなことない、日本人の方がはるかに賢い、ドイツにいると、なんでこれくらい計算できないの?と思うことがしょっちゅう!」
だそうだvv
そ、そうなの??
そのせいで、ヨーロッパ全般は内税表示なんだとか。
「外税にすると、計算できる人がほとんどいなくて、レジが滞る」
だそうだvv
電卓使えば?と思ったら、電卓があっても、何と何を掛けたり、割ったりしたらいいのかわからないらしい・・・。
ドイツでは中学くらいでもう将来の仕事のために、進学か職業訓練かみたいな線引きをされるので、大学に行くような人はもれなく勉強ができる人、という感じで、微積を理解できない一般人がいるのはわかるとしても、基礎的な計算って、小学生のレベルなのにv
彼女の周囲は生粋のドイツ人が多かったし、そのドイツ人の計算能力の低さに愕然としたとかで、今はシリア難民が入って、さらに一般の計算力が下がってそうだ・・・。

アメリカは人口が多いし、人種は様々だし、ドイツよりはるかに教育格差がありそうなんで、計算能力の低い人もいるだろうが、大学卒でマイナスの掛け算ができないってどういうことだ?
いや、日本の大学でも、偏差値が低いとこの卒業生だとそういうことがありそうだがv

日本でも小学校でカードやローンといった金融関連の授業をすることがあるが、アメリカこそそういうのが必要だと思うんだv
私の小学校時代は「貯金しましょう」というのがあったような気がする。

あと、アメリカって、子供を肯定しながら育てるのはいいんだけど、なんもかんも肯定して、それはだめ、というのがないので、前向きの子供は育つけど、内省がない子供になってる気がする。
欲しいけど、必要のないものは、我慢して買わないということがない。
前に読んだ「チャイナフリー」という、アメリカ人一家が一年間中国製品を買わずに暮らす、という本を読んだときにびっくりしたが、買う前に考えるということがない。
欲しいから、という理由で巨大なカートにどんどん入れて、カードを使って、という買い物中毒な感じ。

日本人がいまだに現金主義なのを、アメリカ人は不思議がるけど、お財布にお金が入っている、なくなっていく、というのを物理的に見ていると、お金の使い方が慎重になると思う。
カードで買うと、あとで明細が届いても、口座にお金がなくて引き落としできませんでした、という通知でも来ない限り、お金を使ったという感覚が希薄になる。

しかもアメリカのカードは、リボ払いがデフォみたい。
どれだけ使っても、引き落としは毎月一定額なので、支払いの残りがいくらか、ちゃんと把握してない人が、限度額を超えて、結局借金を踏み倒す、踏み倒し2回目とか、とんでもない人が結構いるそうだ・・・。
家賃滞納当たり前、とかv
大家業も大変そう・・・。
posted by ちー at 22:31| 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月23日

海賊とよばれた男

「海賊とよばれた男 上下」
 百田尚樹著 講談社刊

イランの人が親日なのはなぜか、という話があって、イランが経済封鎖されていたとき、日本の日章丸がイランから石油を積み出し、イランの石油をイギリスのものと主張するイギリス海軍をかいくぐって、無事日本に運んだから、とのことだった。
そのエピソードをもとにした小説が本書と紹介されていたので、読んでみた。
映画化もされたそう。

石油がなくて、戦争に突入し、石油を失って、戦争に負けた日本が、戦後、欧米石油メジャーの力で、石油で支配されそうになるのを、徹底抗戦し、イギリス海軍に撃沈される恐れがあるイランにまで石油を求めた話。
posted by ちー at 21:01| 歴史小説(和) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月19日

ねじまき男と機械の心 他

「ねじまき男と機械の心 上下」
「月の山脈と世界の終わり 上下」
 マーク・ホダー著 創元海外SF叢書刊

「バネ足ジャックと時空の罠」の続編。
3部作で一応終わって、以後、シリーズ化してるそうだ。

1作目よりさらにスチームパンクの機械や動物が出てきて、面白い。
メッセージを届けてくれる犬は、とにかく走ってないと落ち着かないので、回し車つきの犬舎にいる描写があったりvv(ハムスターかvv)

しかし、このラストはvvv
後味悪すぎるだろvv
助手の赤毛の人と、伝言インコが幸せそうなのはいいんだけど。
助手の赤毛の人は、ちょっとうらやましい気がする。
ああいう生き方もありだなあ。
posted by ちー at 00:54| SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月07日

なぜ皮膚はかゆくなるのか

「なぜ皮膚はかゆくなるのか」
 菊池新著 PHP新書刊

かゆいとはなんなのか、説明せよ、と言われてもできないことに気づいた。
本書によると、掻きたくなるのがかゆいということ、皮膚についた虫などは病原菌を運ぶことがあるので、それを除こうとする感覚がかゆみということらしい。

そして本書を読んでいるあいだ、とってもかゆかった。
やたら、顔とか体のあちこちをかいていた。
なんでも、かゆいものを見ただけでかゆくなるらいしい。
かゆみには、外的刺激だけでなく、精神的なものも多いらしい。
うん、わかる。
実体験した。

かゆみを与えるのは最大の刑罰というのが、昔の中国にあったなあと思いだした。
本書によると、かゆいのをかくと、快感が得られるそうだ。
しかし、かくという行為は、痛みを与えることなので、痛みでかゆみをごまかしているだけ、そして、かいたことで傷ついた皮膚が、かゆみの終わりなきサイクルに入ってしまうそうだ。
確かに、これは刑罰になる。
かゆいけどかけないって、発狂しそうになるもんなvv
かゆみって痛みに比べて軽く考えられがちだけど、精神的なものに作用するので、痛みより悪影響を及ぼすことがあるもの。

著者は皮膚科医なのだが、皮膚科医って、どーも医者のヒエラルキーで下に見られがちなんだが、かゆみと闘うという点で、患者にはすっごいありがたい存在だ。
確かに明日死んじゃうわけじゃないけど、ものすごくストレスを感じるのが、かゆみだもんな。
posted by ちー at 00:13| 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする